本当は東京オリンピックを見に行くために休みをとっていた、しかし無観客試合になったので山歩きに変更。
目指すのは鹿島槍ヶ岳、登山口は立山黒部アルペンルートの扇沢。
家から直線距離なら50kmくらいなのだが、直接行く道は無いので糸魚川から国道148号を南下、道の駅小谷で仮眠。
いつもの悪い癖というかスロースターターというか扇沢に着いたのは8時前、登山口に近い駐車場に入れたけど、トイレに行くために扇沢駅まで歩いて往復したので登山口を通過したのは8時半。
ただでさえ鹿島槍ヶ岳は行程が長いのに遅すぎるスタートである。
柏原新道で後立山の稜線を目指す、標高差1000m。
柏原新道は歩きやすいと言われていて確かにその通りだけど始めは急な登りが続く。
汗が止まらなくてポタポタ額から落ちる。
スタートが遅かったのが災いして蒸し暑い、体力はどんどん無くなっていった。
種池山荘前の鉄砲坂では花に囲まれての登り。
コバイケイソウ
なんとかコースタイム通りに種池山荘に着いた。
名称の由来である種池はすごく小さかった。
予定では冷池のテント場まで行きたかったが、冷池までは2時間強を要するし、この後夕立が降る予報、しかも冷池のテント場は稜線上で風が強く地面が傾斜しているとの事前情報なので悪天候で設営したくない。
時間は正午で少し早いけど種池でテント泊することにした。
テント場は公称30張り、この日は私を含めて8張り。
真っ昼間からビールを飲んで昼寝、これで天気が良かったら最高なんだけど霧で真っ白。
夕方起きてから次の日の行程を考える、種池から鹿島槍ヶ岳までは往復で9時間かかる。
最近体重増加で持久力が大幅ダウンしてるし、左上腕に入れてるチタンプレートを14kgのザックが圧迫して痛いので鹿島槍ヶ岳に行くのは断念する。
安全第一だ。
種池のテント場は標高2460m、時々風のゴーっていう音は聞こえるけど、樹木に囲まれてるからテントを揺さぶるほどでは無い。
今、1番暑い時期なので半袖でもテント内に居ればそれほど寒さは感じない。
翌朝の事を考えて20時過ぎには寝た。
翌朝4時起床、鹿島槍ヶ岳は諦めたが天気が良さそうなので爺ヶ岳まで行ってみる。
片道1時間なので手ぶらで頭にヘッドランプを装着。
夜明け前の青い世界がけっこう好き。
柏原新道と違って種池からは細かい石が多くて歩きにくい。
振り返ると種池山荘の上方に立山連峰が見える、いつも見ている方向とは反対。
爺ヶ岳南峰は巻き道でパスして中央峰へ。
鹿島槍ヶ岳はすぐそこに見える。
大町市街地の向こうには富士山。
立っている稜線の西は富山県なのだが富山県の平地は全く見えない、それほど後立山は山深い。
種池への帰りは南峰経由、前日と違っていい天気。
正面に鹿島槍ヶ岳、やっぱり行っとけば良かったか?
7時前に山荘に戻ってきてテント撤収。
柏原新道を下る、種池山荘が遠くなっていく。
そして扇沢駅が近くなってくる。
眼下にずっと見える川は扇沢。
柏原新道開設前、種池へは扇沢を直登していたらしい。
標高を下げると暑い、帽子が汗を吸ってツバから汗が滴る。
10時過ぎ登山口に戻ってきた。
扇沢橋から扇沢を見上げる、早くも雲が湧いてきた。
大町温泉薬師の湯で2日分の汗を流した。
次から山歩きのスタイルを変えようかな、重い荷物を背負うのに限界を感じた。
そして左上腕のチタンプレートは抜いたほうがいいのかもしれない。